ニュースレター

カニ
(2005年12月号 VOL.53)

冬の味覚の王様と言えばカニ!ってよく言われます。
じゃあ女王様は????(笑)

さて、我が家では、冬はいつもカニばかりで飽きてしまいます。
な〜んてお宅は羨(うらや)ましいのですが、私のような庶民にはちょっと躊躇(ちゅうちょ)してしまう存在の
カニ。たまに安売りをしていますが、いざ食べてみると、身があまり入っていなかったり、味がぜんぜん良
くなかったりなど、やはり値は値のものがほとんどですネ。
先日も某スーパーで安売りのカニを購入して大失敗!
松田優作の「なんじゃこりゃ〜!」ってことに。(T_T)

次はインターネットで産地直送のカニを買うぞ〜!と検索してみると、「なんじゃこりゃ〜!」
あまりのお店の多さに、いったいどこで注文すれば良いのやら・・・。
価格も数千円から数万円、重さも数百グラムから数キロまで多種多様で、どれを買えば良いのやら。安
すぎるのは失敗しそうだし、でも高いのは手が出ないし、量はたっぷり食べたいしなぁ〜。な〜んて虫の
良いことばかり考えていると全然決まりません。
種類でも、タラバガニ・ズワイガニ・毛ガニ・花咲ガニ・アブラガニ他、色々あります。「ど・れ・に・し・よ・う・
か・な・?・天・の・神・様・の・言・う・と・お・り」などと神任せにはできませんので、これまた悩んでしまいま
す。そんな私のような読者の方のためにカニについて調べてみました。お役に立てば幸いです。

まずカニの種類について、ちょっと驚きの発見!
タラバガニはカニではない〜!
騙されていたのかぁ〜(T_T)
もう結構ご存知の方も多いかもしれませんが、タラバガニはヤドカリの仲間なのです。正確にはエビ目
(十脚目)・ヤドカリ下目・タラバガニ科に分類される甲殻類の一種だそうです。
カニは見かけで判断できませんネ。
ちなみに花咲ガニやアブラガニも同じ仲間です。
そう言えばズワイガニや毛ガニの足が10本あるのに対して、タラバガニとかは8本しかないですね。

さらにカニみそについても驚きの発見!
カニみそはカニの脳みそではない。
カニみそは肝すい臓と呼ばれる肝臓とすい臓の機能をもった器官内臓だそうです。
なるほど〜、だからカニみそを食べても頭が良くならなかったのかぁ〜\(●o○;)ノ ポワ〜ン
・・・と言っても仮にカニの脳みそだったとしてもカニの脳みそくらいじゃ頭は良くなりませんよね(笑)
もしもし、どんなにすばらしい脳みそを食べたところで頭は良くならないよ〜んヽ(^。^) by南山

そんなミソが自慢と言えば毛ガニですネ。毛ガニを茹でるときには、足が開かないように輪ゴムなどで結
わくのですが、毛ガニはトゲトゲが痛いので毛ガニ気を付けましょう。(苦笑)
カニの代表的な食べ方はやはり「ゆで」ですかネ。
カニをゆでる時は海水と同じくらいの濃度になるように塩を入れます。カニの大きさによっても異なります
が15分〜20分茹でると良いそうです。
ゆでるとなぜおいしいのか?という謎について、以前ためしてガッテンでやっていましたのでご紹介します
と、
「ゆで」「焼き」「刺身」について、うまみ成分のグルタミン酸の量を測ると「焼き」が一番多く「ゆで」が一番
少ないと結果が出ました。ゆでることでうまみ成分のグルタミン酸がゆで汁に流れ出てしまった訳です。
じゃぁ、おいしくない訳?そんなことはないですよね。ではなぜゆでるほうがおいしく感じるのでしょう?

おいしさの秘密1、実はうま味成分を強め、カニの風味を出す働きをするアデニル酸という物質が、生
の時よりもゆでた時に20倍以上増える為。

おいしさの秘密2、加熱により繊維を隔てる膜が壊れて出たカニの肉汁が、繊維と繊維のすき間に留ま
ることにより、噛んだ時に口の中にうま味含んだ肉汁が広がる為。
以上の理由でおいしく感じるのだということでした。一方、「刺身」の場合、うまみを感じさせる肉汁は繊維
の中にしまわれたまま、「焼き」では、肉汁は繊維の外に出てくるものの、水分が減ってしまうので肉汁自
体が減ってしまうためうま味が落ちるようです。
なるほど。ゆでの秘密がわかりました。

私はゆでたズワイガニが一番好きですが、そんな私は以前までズワイガニを松葉ガニと呼んでいて別の
種類だと勘違いしていました。ズワイガニは地方によって呼び名が違うのですね。北陸では越前ガニ、山
陰地方では松葉ガニの呼び名で親しまれており、メスの場合は、せこガニ、せいこガニ、こうばこ(香箱)、
こうばこガニ、こっぺガニなど、様々な呼び方で呼ばれます。
ところでこのメスのカニの特徴として、内子と外子があります。内子とは、甲羅の中にあるオレンジ色の
かたまりで、これはカニの卵巣で独特な味と香りがあり珍味として珍重されています。外子とは、お腹に
抱いている卵のことで、卵の成長の度合いによりオレンジ色のものや、エンジ色のものがありますが、ど
ちらもツブツブ、プチプチとした食感です。
「私、ツブツブしたものはどうも嫌いだわぁ」という方もいらっしゃるかと思いますが、ここでツブツブついで
に、よくカニの甲羅に黒いツブツブした気持ち悪いものが付いているのを見かけませんか?
この黒いツブツブの正体は「カニビル」という「ヒル」の仲間の卵なのです。関係ありませんがグッドリビン
グの入っている建物はF(エフ)ビルです。(笑)

ぎょえ〜「ヒル」の仲間〜〜!\(●o○;)ノ
安心してください。「カニビル」はカニにも人にも何の害も与えないそうです。それどころか、甲羅に「カニ
ビル」の卵がたくさん付いているカニほど、脱皮後の時間が経っていることの証である為、カニの身入り
がよく、上質であると判断できるのです。皆さん黒いツブツブの付いたカニを今まで避けていませんでした
か?もったいないことをしていましたね。やはりカニは見かけで判断してはいけません。(笑)
調べていくとカニについてはまだまだうんちくがあるようですが、今回はこのくらいで良いカニ?(笑)寒っ
〜。
(大)

 2005/12
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