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ほうとう料理
(2007年9月号 VOL.74)

 今回の食いしん坊の摘み食いは、山梨旅行の帰り道にたまたま入ったお店で、雰囲気もよく、美味しか ったのでご紹介します。『爺々婆々の手料理 山の神』さんです。

 場所は東京都八王子市南浅川町4068で、京王線高尾山口駅から車で5分くらいの甲州街道沿いにあり ます。建物の入口が通りに面していないので通り過ぎそうになるかもしれません。看板を良く見ていてくだ さい。
 建物の前に立つと、まず入口にある郵便ポストが印象的でした。中に入ると古民家の柱や梁などを集め て作られたと思われる、本格的な田舎作りの建物でした。
全席テーブル席で、中央の広い空間に大きな無垢の一枚板テーブル席が設けられ、その周りには4人掛 けの無垢のテーブル席が8個くらいあった記憶があります。
レトロな照明によって、程よい明るさで照らしだされた店内には、古い民具や楽器などがさり気なく飾られ ていました。

 さて料理ですが私は『ほうとう』を注文しました。
もともとあまり『ほうとう』の味が好きではなかったのですが、ここのほうとうはおいしそうな感じがしたので 注文してみました。
今まで食べたほうとうは煮込み過ぎと感じるものばかりでしたが、こちらのほうとうは程よく煮込まれ、お味 もあっさりとしていて美味しかったです。
ところで、この『山の神』の隣には、同じ系列店の『ごん助』があり、広い敷地に点在する離れの個室で、炭 火の囲炉裏端で自由に焼きながら食べるスタイルだそうですので是非一度行ってみたいです。

 ご存知の方も多いと思いますが、ほうとうは小麦粉を練って平たくした麺を、味噌仕立ての汁で野菜と一 緒に煮込んだ麺料理です。
麺料理なのでうどんのようにも思えるのですが、山梨県では「ほうとう」は「すいとん」の一種とも考えられて いるようです。
ほうとうと言えば、やはり山梨県が有名ですが、山梨県以外にも群馬県や埼玉県には類似した醤油味の 煮込み麺料理「おっきりこみ」「煮ぼうとう」などがあります。
ほうとうの起源として武田信玄の陣中食説が有名です。
戦国時代、武田信玄が「ほうとう」は米に比べて軽く、保存がきく手軽さから陣中食として用い、それを軍勢に従軍した甲斐の農民が覚え、もともと米の収穫が少なかった甲州の地に根ざして、今の山梨名物「ほうとう」があるという説。
逆に観光食として「ほうとう」を広める過程で、武田信玄の陣昼食だったとされる俗説が広く流布され、山梨県のほうとうが有名になったという説などもあり真相は定かではありませんが、個人的には信玄の陣中食を支持しいですね。d(o^v^o)b
(大)

 2007/09
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